So-net無料ブログ作成

7月2日 犬の咳 [院長の独り言]

今日は、心臓病の犬での咳についてです。

心臓病で来院された患者さん、とくに小型犬での僧帽弁閉鎖不全症を患っている患者さんでのことです。診察中に獣医師から、『この子は咳をしますか?』と言う質問がされます。ここで注意が必要になります。獣医が言う『咳』と患者さんが思っている『咳』が必ずしも一致していないことが多いのです。

獣医師が言う『咳』は、人間が風邪をひいたときするような『コンコン』『ゴホゴホ』というものではありません。たしかに気管支炎などが原因での咳の場合は上記のようなものを指すこともあります。しかし僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病が原因となる咳は『親父が痰を吐くときの音』つまり『カーぺっ!』のカーの部分のような音です。私の場合は自分の大学時代の恩師(日本獣医畜産大学 竹村直行先生)が大学病院での診察時に、犬の咳の真似を患者さんの前でしていたので、それをまねて今でも患者さんの前では犬の咳を真似て見せ、『このような咳をしますか?』と質問するようにしています。

そうすると、ただ『咳をしますか?』と質問しただけの時には『いいえ、しません』と答えていた患者さんが上記のようなまねをすると『あーよくしていますよ!これが咳だったんですね!』と言われることが多々あるのです。

このような違いを見過ごすことにより結果的に犬のQOLを低下させてしまうことがあります。せっかく心臓病用の薬を飲んでいるのに。

患者さんの思っていることと、獣医師が思っていることが一致することが診察には必要なのではないでしょうか。


nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

トト

はじめまして。
以前から度々拝見させて頂いておりました。
いつも貴重なお話しをありがとうございます。

今回のこの記事についてとても驚いてしまい、コメントを書かずにはいられませんでした。

家の他界した犬も、年を取ってから僧帽弁閉鎖不全症になり、薬を服用していました。やはり「咳はしますか?」と時折聞かれたのですが、いつも「していません」と答えていました。こう言う咳の事だとは露知らず。
確かにこのような咳はしておりました。
肺炎になった時には通常のコンコンやコホコホでしたので、咳と言うのはそれとばかり思っていました。
今更後悔しても遅いのですが、知ることができて良かったです。
ありがとうございました。

しかし・・・肺炎と分かる前に、コンコンと言う咳を聞いてかかりつけの獣医さんは、心臓が悪いからと心臓用の薬を注射しようとしていました。
もしかしたら獣医さんの中でもご存知無い方がいらっしゃるのかも。。
by トト (2007-07-06 13:35) 

大矢動物病院

私も、診察をしているときに患者さんと話がかみ合わないと思うことが多々あり、今回このブログに記載しようと考えた次第です。
他の獣医さんのことは判りませんが、私は出来るだけ自分が聞いていることと患者さんが思っていることが一致するよう努力しているつもりですが・・
by 大矢動物病院 (2007-07-07 09:37) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。